http://www.bbc.com/japanese/43207787

2018/02/28
米ケーブルテレビ(CATV)大手コムキャストは27日、英衛星テレビ局スカイに買収を提案したと発表した。スカイの株式価値を221億ポンド(約3.3兆円)と評価。ルーパート・マードック氏率いる米21世紀フォックスがすでに提案しているスカイの未保有株61%の取得案に対抗する形となる。

コムキャストはスカイに対し、フォックスの提示を16%上回る1株12.50ポンドで買い取る案を提示した。

コムキャストのブライアン・ロバーツ会長兼最高経営責任者(CEO)は、「スカイ全体を所有したいと考えており、スカイ株の50%以上の取得を目指している」と述べた。

ロバーツCEOはさらに、英国が「現在ビジネスをするのに素晴らしい場所で、将来も変わらない」と指摘し、「スカイが我々の欧州での事業拡大の土台になる」ことを望むとした。

英買収規制当局の競争・市場庁(CMA)は先月、フォックスによるスカイ買収は公共の利益にならないとの暫定的な判断を出した。CMAは、フォックスによる買収が計画通りに進めば、マードック氏一族が所有する「マードック・ファミリー・トラスト」による世論や政治課題への影響力が強まり過ぎる恐れがあると指摘した。

コムキャストは米国のケーブルテレビ最大手で、NBCテレビや映画製作会社のユニバーサル・スタジオも所有している。

(英語記事 Murdoch bid for Sky challenged by US giant)