カット野菜大手輸入キャベツ使用

http://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/20180301/1080001694.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

野菜の価格が高騰し、いわゆる「カット野菜」の人気が高まる中、大手メーカーが
国産だけでは需要をまかなえなくなったとして、3月から輸入キャベツを使うことになりました。

カット野菜の大手メーカー「サラダクラブ」は、一部の製品で3日から韓国や台湾、
アメリカ、それにオーストラリアから輸入されたキャベツを使用します。
この会社は、国産野菜を中心にキャベツの千切りやサラダなどおよそ40種類のカット野菜を
全国のスーパーなどで販売していますが、天候不順による国産野菜の価格高騰の影響で
カット野菜の需要が例年の1.3倍に増えたため、国産だけでは必要な量を確保できなくなったということです。

この会社が輸入キャベツを使うのは、平成11年の会社設立以来、初めてだということです。
サラダクラブの萩芳彰社長は、
「企業努力を重ねてきたが、キャベツの生産量や価格の回復が見通せず、
安定供給のためには今回の対応をとらざるを得なかった」
と話しています。

横浜市内のスーパーでは、およそ40種類のカット野菜を販売していますが、野菜の高騰が続く中、
価格が比較的安定しているカット野菜を購入する客が増え、2月の売り上げは
去年の同じ時期に比べて30%程度伸びているということです。
買い物客の女性は、
「野菜の価格は家計に影響するので、安いカット野菜を買う機会が増えました」
と話していました。

アピタ金沢文庫店で青果を担当する長谷川さりかさんは、
「野菜の高騰がしばらく続いているので、2分の1や4分の1にカットした野菜の売り場を増やしています。
カット野菜は1年を通して価格にあまり変動がないので需要は幅広い世代で増えています」
と話しています。

天候不順で国産の野菜の生産量が落ち込んでいる影響で、
海外で生産されたキャベツや白菜などの輸入量が急増しています。
東京税関のまとめによりますと、ことし1月に日本に輸入された野菜は、
「キャベツ」が去年の同じ月と比べておよそ6倍の1万3600トン、
「白菜」がおよそ8倍の2200トン、そして「レタス」がおよそ2倍の4900トンと、
それぞれ大幅に増加しました。

このうち、キャベツと白菜は、統計として比較可能な2008年以降で、
ひと月の輸入量としては最も多くなりました。
これは、去年秋の台風や長雨に加えて冬の間も全国的に気温の低い日が続いたため、
葉物を中心に国産野菜の生産量が減少し、価格も高騰しているためだということです。

キャベツと白菜は主に中国から、レタスは主に台湾から輸入されているということで、
農林水産省によりますと輸入野菜は外食やスーパーが扱う
加工食品や総菜に使われることが多いということです。

今月に入ってもキャベツや白菜などは平年より生産量が少ない見通しで、
農林水産省は輸入の増加が続く可能性があるとしています。

03/01 18:18