名古屋市教委 次官辞任や出会い系バー利用などにも言及

 名古屋市教育委員会は16日、文部科学省が名古屋市立中学校で講師を務めた前川喜平・前事務次官の授業内容や録音データの提出を市教委に求めていた問題で、同省からの要請メールを公表した。前川氏が組織的天下り問題で処分を受け、次官を辞任したことなどに触れており、同氏の動きを警戒する文科省の姿が浮かび上がった。

 公表されたメールは市教委からの返信分、関連資料を合わせてA4判22ページ。

 同メールで文科省は前川氏を招いた経緯や狙い、目的、交通費や謝金の支出の有無、保護者の反応など15項目について、期限を区切って書面回答するよう市教委に要請。前川氏が次官を辞任したことだけでなく、「報道などにより、いわゆる出会い系バーの店を利用」したことなどに言及したうえで、「道徳教育が行われる学校の場」でなぜ同氏に依頼をしたかを「具体的かつ詳細に」示すよう求めた。

 市教委は生徒の感想なども交えて回答を返信。文科省側は改めて出会い系バーなどを巡る報道も含めて「前川氏を招いた判断は校長としてどのように認識されているか」などと追加で質問。改めて期限を区切って書面での回答を求めた。

 文科省の要請について、市教委の担当者は「問い合わせやお願いと受け止めており、現場への介入やプレッシャーとは認識していない」と説明。ただ、「個別の授業内容に関する問い合わせがあるのは異例」といい、今後、文科省に質問の意図などを聞くことも検討する。

 前川氏を講師に招いた授業は全校生徒と地域住民らを対象に実施。同校の校長が数年前に前川氏と知り合い、「説明が分かりやすい」などの理由で講演を依頼した。同氏は自身の子供時代に不登校になったことや最近の夜間学校での活動経験などについて話し、政治的な見解を述べる場面はなかったという。

 名古屋市の河村たかし市長は16日、報道陣に「ちょっとやり過ぎだと思う。『国の言うことを聞け』ということでしょう」と同省の対応を批判した。前川氏を講演に呼んだ市教委や学校の判断について「社会問題をいろいろな立場から意見を聞くのはいいこと」と指摘する一方、「教育委員会も(文科省に)ちょっとは反発して、対応を一回議論してもらわんといかん」と述べた。【三上剛輝】

2018年3月16日 14時09分(最終更新 3月16日 16時34分)
毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20180316/k00/00e/040/257000c

【参考ソース画像】
https://twitter.com/office50824963/status/974472992121004033
https://pbs.twimg.com/media/DYYF8OaUMAAGhC3.jpg
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