https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180318/k10011370171000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_008

3月18日 20時19分
シリア北部でトルコ軍が続けてきたクルド人勢力に対する軍事作戦で、トルコ軍の支援を受ける反政府勢力の部隊が、クルド人勢力の拠点、北西部の都市アフリンに入り、トルコのエルドアン大統領は、アフリンの中心部を支配下に置いたと発表しました。

トルコ軍は、シリア北部で支配地域を広げたクルド人勢力について、トルコで武装闘争を続けるテロ組織とつながりがあるとして国境を越えてシリアの反政府勢力と協力しながら軍事作戦を続けてきました。

作戦の主な目的は、クルド人勢力の拠点の都市アフリンの制圧で、トルコ軍の支援を受ける反政府勢力の部隊は18日早朝、アフリンの中心部に入りました。

反政府勢力によりますと、クルド人勢力は撤退し、抵抗はなかったということです。

これを受けて、トルコのエルドアン大統領は、18日、演説で、「アフリンの中心部を支配下に置いた」と述べました。

トルコの通信社は、現在、地雷の撤去作業などが行われていると伝えています。

今回の越境作戦についてトルコ軍は、住民に被害が及ぶ攻撃はしていないと主張していますが、人権団体は、ことし1月の開始以来、子ども43人を含む289人が死亡したとしています。

この地域のクルド人勢力をめぐっては、アメリカが過激派組織IS=イスラミックステート対策で協力関係を築いたのに対し、トルコが猛反発し、両国の関係悪化の要因となっています。