1980年に富山県と長野県で起きた連続誘拐殺人事件で、死刑が確定している宮崎知子死刑囚(72)が、4回目の再審請求の棄却に対し申し立てていた即時抗告について、名古屋高等裁判所金沢支部は、棄却の決定を下しました。

宮崎死刑囚側は、決定を不服として、26日、最高裁に特別抗告しました。

身代金目的誘拐や殺人の罪で1998年に死刑が確定し、現在、名古屋拘置所に収監中の宮崎死刑囚の弁護人によりますと、26日、名高裁金沢支部から即時抗告の棄却を知らせる決定書が届いたということです。

決定は今月23日付けでした。

名高裁金沢支部は、再審を求める宮崎死刑囚の主張について、「独自の見解」であり、「新に発見した」証拠とは認められないなどとして棄却しました。

宮崎死刑囚の弁護人は、26日付けで最高裁に特別抗告の申し立てを行いました。

宮崎死刑囚は、公判手続きにも問題があったなどとして、おととし2月に4回目の再審請求をしましたが、富山地裁は、去年3月、請求を棄却したため、名高裁金沢支部に即時抗告していました。

この事件は、1980年、旧八尾町の女子高校生と長野市の女性会社員の2人が相次いで誘拐され殺害されたものです。

宮崎死刑囚と知人の男性が共犯として逮捕されましたが、富山地裁は「単独犯」として宮崎死刑囚に死刑を言い渡し、1998年、最高裁で死刑判決が確定しました。

2018/03/26 18:31
KNBWEB
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