神奈川県警と警視庁は26日、稲川会系暴力団事務所や組幹部が入居する横浜市港北区のビルを銃刀法違反容疑で捜索し、拳銃6丁と実弾百数十発を押収したと発表した。

 ビル内からは乾燥大麻も見つかったという。捜査幹部によると、一度に6丁もの拳銃が見つかるのは異例で、県警はビル全体が暴力団の「武器庫」としても使われていたとみて、実態解明を進める。

 JR新横浜駅に近く、ホテルやマンションなどが林立する一角に24日朝、県警と警視庁の捜査員計100人以上が集結した。県警などは1年以上前から内偵を続けた結果、かつてホテルとして使われていた6階建てのビル内に大量の拳銃が隠されている疑いが強いと判断。捜査員らが一斉になだれ込み、捜索を開始した。

 ビル2階には稲川会系暴力団事務所が入り、3〜6階は組員の居室や物置として使われていたという。翌25日午後まで夜通し続いた捜索で、組幹部の自宅浴室の天井裏から自動式拳銃2丁と回転式拳銃1丁、実弾27発が見つかったほか、共用廊下のロッカーからも拳銃3丁と実弾約100発が発見された。捜査関係者によると、4階の一室からは乾燥大麻数百グラムも出てきた。

 警視庁は、ビル6階に住んでいた組幹部の須藤光一容疑者(40)を同法違反(複数拳銃所持、加重所持)容疑で現行犯逮捕した。捜査関係者によると、須藤容疑者は室内に籠もっていたが、捜査員の呼びかけに観念した様子で姿を見せたといい、逮捕後は容疑を認めているという。

http://www.yomiuri.co.jp/national/20180327-OYT1T50055.html