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3月28日 4時49分
中学校で来年4月から使われる道徳の教科書検定が終了しました。8社すべての教科書に、道徳が教科に格上げされる理由となった、いじめをテーマにした記述が盛り込まれました。

今回が初めてとなる中学校の道徳の教科書検定では、8社の教科書が一部の記述を修正したうえですべて合格しました。

道徳は、全国で深刻ないじめが相次いだことをきっかけに教科に格上げされましたが、今回、8社すべての教科書にいじめをテーマにした記述が盛り込まれています。

教育出版は冗談のつもりで友人に発した言葉がいじめと捉えられていたとする漫画を載せて、人をからかう「いじり」と「いじめ」の違いを考えさせる内容となっています。

また、日本教科書はスマートフォンを使ったSNSのやり取りで友人とトラブルになるケースを取り上げています。

道徳でいじめの問題を扱うことについて、道徳教育が専門の武庫川女子大学大学院の押谷由夫教授は「いじめを教科書で取り上げることは大切だが、道徳の授業だけでは解決しない。日ごろの生徒指導と合わせていじめの問題に取り組むことが大切だ」と話しています。

合格した8社の教科書は、この夏に各地の教育委員会によってどの教科書を採択するか決定されます。