袴田巖さんの「自由」求め活動 釈放から3月27日で4年

 52年前、旧清水市で一家4人が殺害された事件で死刑が確定した袴田巖さんが釈放されてから3月27日で丸4年が経ちました。現在、袴田さんは再審=裁判のやり直しを認めるかどうか、東京高裁の判断を待っている状況です。支援者たちは27日も袴田さんの自由を求める声をあげました。
 釈放から4年が経った27日、袴田巖さんと姉の秀子さんは浜松市の自宅でいつもと変わらぬ様子でした。48年間の獄中生活から解放されて4年。穏やかな日常を取り戻したかに見える袴田さんですが、今もなお「死刑囚」のままです。
 27日、静岡市内で街頭演説を行なったのは袴田さんの支援者です。いつまで待っても始まらない裁判のやり直しを早く決めるよう声をあげました。
 4年前の3月27日、袴田さんは静岡地裁に再審開始を認められ、釈放されました。しかし、検察が即時抗告したため争いの場は東京高裁に。東京高裁の判断はこの春にも示される見込みですが、その結果次第では最高裁まで争いが続く可能性もあります。
 一刻も早い再審開始を望む支援者たちは、27日、法務大臣を務める上川陽子議員の事務所を訪ねました。東京高裁が袴田さんの再審開始を認めた場合、検察がそれ以上争うことがないようにしてほしいとお願いしたのです。袴田さんは「本当の自由」を手にする日を静かに待っています。
 今後、予想される流れです。もし、東京高裁が袴田さんの再審開始を認めた場合、検察が特別抗告を断念すると静岡地裁で再審が始まりますが、検察が特別抗告した場合は最高裁に審理が移ります。一方、東京高裁が再審開始を認めなかった場合は、弁護団が不服として特別抗告するはずです。この場合、死刑囚のままの袴田さんは再び収監される恐れもあります。東京高裁は再審開始を認めるかどうか、決定はこの春にも下るとみられています。

2018/3/27(火) 19:46 静岡放送(SBS)
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