熊本城 20年かけ全体を復旧 天守閣は3年後公開目指す
3月28日 18時52分 NHKニュース
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おととしの熊本地震で大きな被害を受けた熊本城を20年かけてよみがえらせる「復旧基本計画」が正式に決定しました。
天守閣は3年後の公開を目指し、最新の耐震技術で安全性を向上させることなどが盛り込まれています。

熊本城の復旧基本計画は28日、熊本市役所で開かれた国や熊本県との意見交換を行う会議で正式に決定しました。

それによりますと、計画の期間は2018年度から2037年度までの20年間で、天守閣や江戸時代に築かれた石垣、それに国の重要文化財の建造物を含めた城全体を復旧するとしています。

復興のシンボルとして早期の復旧を目指す天守閣は地震の揺れを吸収する最新の装置で安全性を確保し、3年後の2021年春ごろには大天守と小天守を一般公開できるよう目指すとしています。

崩れた石垣や倒壊した歴史的建造物の復旧工事に採用する工法は、文化財としての価値を保全できるよう伝統の技法を基本としますが、安全性を向上させる必要がある場合は現代の工法の採用も検討するとしています。

さらに計画では、長期にわたる復旧の過程を見学できる仮設の通路を2020年度をめどに整備するなどして観光拠点としての再生を進めるとしています。

熊本市の熊本城総合事務所の津曲俊博所長は「地震から2年がたとうとする中、ようやく計画を策定できて感慨深い。地震などの災害に強い熊本城にしていきたい」と話していました。