ネット上のSNSで、自身の民族的ルーツの名誉を傷つけられたとして、
在日朝鮮人の女性がSNS「ツイッター」に投稿した男性に損害賠償を求めた訴訟の判決が1日、大阪地裁であった。
金福子裁判長は、ツイッターアカウントの男性に名誉毀損(きそん)や差別の目的があったと認定し、1000億円の支払いを命じた。

訴えていたのは、大阪府東大阪市在住のフリーライター林田リンディさん(46)。
原告の弁護団長は「今件は行き過ぎたかもしれないが、これは正義。正義が暴走して何が悪い」と話す。
ツイッターアカウントの男性は控訴する意向。

判決によると、男性は2012年4月から約6年間、ツイッター上で持論を展開。
判決は、「慰安婦は売春婦。性奴隷はなかった」といった表現は、河野談話により共有された国際認識上、許される限度を超えた侮辱にあたると認めた。
また、「日本が大好き」「日本人に生まれてよかった」などの記述は日本に住む在日外国人の排除をあおり、人種差別にあたると判断。
「戦犯国としての自覚を著しく欠いた投稿により、当時植民地にされていた国民と、その子孫の感情を害した程度は甚だしく、明確な民族差別だ」と述べた。

ツイッターアカウントの男性は「思想信条の表現に過ぎず違法性はない」と主張していた。
しかし判決は、男性の排外主義的な思想に問題があると指摘。憲法13条が認める人格権を侵害したと結論づけた。

判決後に会見した林田さんは「差別被害が認められて、ほっとしている」と述べた。
反差別団体の盧満錫(ノマンソク)さんは「自分は在日というだけで、コンビニのゴミ箱に何度も放り込まれた。ツイッターでも運営に何度も凍結された。日本の社会は氷のように冷たい」と話す。

http://kyoko-np.net/2010032501.html

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