◆16年市町村別農業産出額 愛知県田原市トップ 米価回復が追い風 農水省

農水省は、市町村別の2016年農業産出額(推計値)をまとめた。
愛知県田原市が3年連続でトップを守り、上位10市町は前年と大きく変わらなかった。

業務・加工需要の高まりと価格上昇などから、野菜の産出額が前年を上回る市町村が目立った。
米も転作による需要の引き締まりで価格が回復し、順位を上げる産地もあった。

1位の田原市は、前年比32億円増の853億円。
その品目別内訳をみると、野菜が43億円増の300億円と大きく伸ばし、花きの311億円に迫った。
2位以降は、茨城県鉾田市が780億円(60億円増)、宮崎県都城市が754億円(34億円増)と続いた。

今回のまとめでは、野菜主体の産地が好調だったのが特徴。
愛知県豊橋市や千葉県香取市など、野菜の生産が盛んな産地がそろって順位を上げた。
同省は「加工・業務用野菜のニーズが高まるなど、需要が堅調だったこともあるのではないか」(経営・構造統計課)とみる。

米価の回復を追い風に、米主体の産地も好調ぶりが目立った。
新潟市が前回と同じ4位を維持。

宮城県登米市は前回26位から25位に、山形県鶴岡市が32位から26位に順位を上げた。
いずれも産出額は前年を上回った。

畜産主体の産地は、宮崎県都城市が3位、北海道別海町が5位と前年の順位を維持した。
豚はと畜頭数が増えて価格が落ち着いた。
一方で、肉用牛は飼養頭数の減少に加え、需要が引き続き堅調だったこともあり、価格が高騰した。

市町村別の産出額は、同省が昨年公表した16年の都道府県別農業産出額から推計。
全国1719市町村を対象にした。

日本農業新聞 2018/4/2(月) 15:02
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180402-00010001-agrinews-bus_all