4/5(木) 22:38配信 毎日新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180405-00000106-mai-soci
 大学1年時に名古屋市で高齢女性を殺害し、高校2年時に仙台市で同級生ら2人に劇物の硫酸タリウムを飲ませたなどとして、
殺人、殺人未遂罪などに問われた元名古屋大学生の女(22)=事件当時16〜19歳=の弁護側は5日、
無期懲役の1審・名古屋地裁判決を支持した名古屋高裁判決(3月23日)を不服として上告した。

 弁護側は3月26日、1審判決に続いて完全責任能力を認めた高裁判決に対し「到底納得できない」とコメントした。
その中で「障害を理解しないまま、治療・教育の体制のない刑事施設で無期懲役にするだけでは何ら解決にならない。
司法の分野で発達障害者支援法の理解度が低い現状が改めて明らかになった」と批判していた。

 控訴審も1審同様に元学生の責任能力が最大の争点だった。弁護側は「発達障害とそううつ病があり、
各事件に重大な影響を与えた」と主張して無罪か公訴棄却とするよう求めたが、高裁は「完全責任能力を
備えていたと認定した1審判決に不合理な点はない」と退けた。量刑についても「重すぎて不当とは言えない」として、
弁護側の控訴を棄却していた。【野村阿悠子】