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4月7日 5時37分
国が主導するファンドの産業革新機構が、企業の支援のために投じた資金は合わせて1兆円を超えました。今後は、宇宙関連や医療など成長が見込める分野でベンチャー企業の育成を加速させていくことが課題です。

産業革新機構は、日本経済の競争力を高めようと平成21年に国が90%出資して発足した官民ファンドです。

機構によりますと、先月までに企業の支援を決めた件数は129件で、その額は合わせて1兆493億円に達しました。

このうち、ルネサスエレクトロニクスやジャパンディスプレイなど経営再建のための支援が5412億円と半分を占めています。

また、株式を売却するなどして機構が支援を終えたケースでは、投じた資金の2倍以上となる6875億円を回収したということです。

今後は民間のファンドと差別化をはかりながら、宇宙関連や医療など市場の拡大が見込まれる分野で、ベンチャー企業の育成を加速させることが課題です。

産業革新機構の志賀俊之会長は「民間ではできないリスクが高いところにも投資をしていくのがわれわれの存在意義だ」と話しています。