40代の息子に20年以上、兵庫県三田市の自宅に隣接するプレハブ内の檻での生活を強いていたとして、監禁容疑で逮捕された70代の父親は、県警に任意同行される直前の7日午後、神戸新聞社の取材に応じていた。家の中で暴れる長男に耐えられなかったとする一方、「外に出て誰かを傷つけてはいけないとも思い、檻(おり)の中に入れた。仕方なかった」などと淡々と語った。

 主なやり取りは次の通り。

 −長男を監禁したのはいつごろからか。

 「1991年6月に大阪から今の家に転居してきた。その1年後ぐらい」

 −監禁した理由は。

 「当時は家の2階を長男の部屋とし、窓の内側に柵を取り付けて窓ガラスを割ったりしないようにしていた。でも、暴れて、壁や食器棚、窓を壊すなどして耐えられなかった。近所から迷惑だと怒られたこともあったし、もしも長男が外に出て誰かを傷つけてもいけないと考え、プレハブの中に檻を作って入れた。仕方がなかった」

 −福祉施設への入所は考えなかったのか。

 「当初は施設に入れたいと思っていたが、今年1月に亡くなった妻が同意しなかった。引っ越してきてから約2年後には市の担当者と電話でやり取りもしたし、自宅にも来た。その時、もしかしたら何か指導を受けるのではないかと思ったが、施設の紹介などの対応は全くなかった。長男は1月に施設に入所した」

 −檻の中でどのように生活を。

 「2日間のうち半日、時間にすると約12時間は檻から出して食事を与え、風呂も入れていた。それ以外の36時間は檻の中にいた」

 −トイレはどのように。

 「簡易トイレを部屋に置いていたが、なかなか使わなかった。部屋の中が汚物で汚れるので、毎回、妻が檻の下から手を伸ばして掃除していた。その光景が大変そうだったので、ふん尿を吸収するペット用のシートを敷いていた」

 −部屋の温度管理は。

 「当初はエアコンを設置していたが、ふん尿の臭いでエアコンが壊れ、3回も買い換えた。その後、夏場は扇風機のみ使用し、脱水症状を起こさないように冷えたペットボトルの水を渡していた。冬場はストーブで暖めていた」

 −監禁や虐待の認識はなかったのか。

 「虐待はしていない。食事も与え、風呂にも入れていた。確かに檻に入れたが、監禁しているとは思っていない」

 −大阪府寝屋川市で昨年12月、プレハブに監禁されていた女性が死亡し、両親が逮捕された事件を知っているか。

 「あの悲惨な事件とは全く違う。食事も与えて、風呂にも入れていたし、監視カメラで行動を確認するようなこともしていない」

 −長男に対してどう思っているのか。

 「檻に入れ始めたころは家族旅行に連れていくこともあった。檻の中に入れるのは仕方なかった。今となってみれば25年ぐらいの間、太陽の下に出してあげられず、少し悪いことをしたと思っている」

4/7(土) 20:53
神戸新聞NEXT
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180407-00000015-kobenext-l28

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