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4月11日 5時51分
日本有数のサンゴの群集が広がる紀伊半島の沿岸で、この冬、海面水温が平年より低かったことからサンゴに大きな被害が出て、和歌山県の沿岸では全体のおよそ90%が死んだ地点もあることが、環境省の調査でわかりました。

紀伊半島の沿岸は、日本有数のサンゴの群集が広がる地域として知られています。

環境省によりますと、この海域では、この冬の平均の海面水温が平年より低く、過去3番目の低温だったということで、環境省はサンゴに影響が出ていないか、先月、三重県と和歌山県の沿岸の20地点で緊急の調査を行いました。

その結果、紀伊半島の西側では16地点すべてで、サンゴが死んでいるのが見つかったということです。このうち、和歌山県白浜町の四双島の南では全体の91%、田辺市の沖ノ島では89%が死んでいたということです。

環境省は直接の原因として、黒潮が蛇行して紀伊半島の沿岸から離れ、この冬、海面水温が低くなったことを挙げたうえで、感染症の発生などで被害が拡大したと分析しています。

環境省は「サンゴの成長には時間がかかるので、モニタリングを続けて、適切な管理に努めたい」としています。