https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180414/k10011402841000.html

一連の熊本地震の発生から2年となる14日、熊本県内の各地で住民などが祈りをささげる姿がみられました。

仮設住宅で

このうち熊本県益城町にある県内最大の仮設団地、「テクノ仮設団地」では、1人で暮らす西村英美さん(68)と、
同じ仮設住宅で暮らす友人の山口正子さん(71)が、まだ薄暗いなか、縁側に並んで手を合わせ、
犠牲者に祈りをささげました。

西村さんは「息子2人、孫2人と暮らしていましたが、地震で自宅が半壊し、今は別々に暮らしています。
この2年は長く、早く元の生活に戻りたいと思いますが、今は息子に迷惑をかけないよう健康に気をつけています」
と話していました。

また、山口さんは「足が不自由なためつえを使う夫と2人で暮らしていますが、部屋は狭く、
つえの音が隣に響かないよう気をつかいます。早く元の暮らしに戻りたい」と話していました。

自宅に戻った人も

一連の熊本地震で、熊本県西原村の自宅が全壊し、当時83歳の夫の重義さんを亡くした大久保瑞子さん(76)は、
去年5月に自宅を再建し、仮設住宅での避難生活を終えて息子夫婦と孫の5人で暮らしています。

大久保さんは、仏壇で手を合わせながら「2年は早いと感じますが、夫が亡くなったことは最もつらい出来事で、
どれだけ時間がたっても忘れることはできません。孫は2人とも就職したので、夫には、私たちをしっかり
守ってくださいとお願いしました」と話していました。

熊本城でも

熊本地震で大きな被害を受けた熊本城では、本格的な復旧工事が進む天守閣に向かい祈りをささげる人の
姿が見られました。

熊本城では、天守閣の本格的な復旧工事が進む一方で、地震で崩落した石垣がそのまま残っている場所もあり、
被害の大きさを今も伝えています。
14日、熊本城の二の丸広場では、天守閣に向かって祈りをささげる人の姿が見られました。

地震発生当時、熊本県益城町で暮らしていたという熊本市の38歳の男性は「復旧が進む熊本城の姿を見ると
うれしくなるし、頑張る気持ちにつながる。これからも、自分たち一人一人が未来につながる行動を起こせば
熊本の復旧・復興につながっていくと思う」と話していました。

熊本城は、ふだんは午後11時までライトアップされていますが、一連の熊本地震の発生から2年となる
14日、15日の2日間は、翌日の朝6時までの終夜、ライトアップされることになっています。