和歌山県沖で群生する世界最北限のサンゴについて、環境省が調査した全6地点で、死滅につながる白化現象が確認され、5地点では85〜95%が実際に死滅していたことがわかった。

 昨秋、12年ぶりに発生した「黒潮大蛇行」と今冬の寒波が重なり、海水温が低下したことが原因とみられる。

 調査は今年2〜3月、同省田辺自然保護官事務所が県南部の田辺湾周辺で地元ダイバーらと実施した。

 サンゴの白化は、海水の高温化や低温化などでサンゴがストレスを感じると、共生するプランクトンが抜け出して白い骨格だけが残る現象で、全6地点の90%以上で確認。昨年12月に2地点を調査した際はいずれも5%以下しか確認されておらず、今冬、急速に白化が進んだとみられるという。同事務所は今後、定点観測を行い、経緯を見守る方針。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180416-00050070-yom-soci