◆音声、女性の声も入れるべき=セクハラ疑惑で麻生財務相

 訪米中の麻生太郎財務相が19日夜(日本時間20日午前)、記者団と行った福田淳一事務次官のセクハラ疑惑に関する主なやりとりは次の通り。

 −女性社員がセクハラを受けたとして、テレビ朝日が記者会見と財務省への抗議を行った。

 会社としての正式な抗議だから、しっかりと受け止めなければならない。まずは話をきちんと伺う必要がある。

 −抗議文には目を通したか。どういう形でテレ朝から話を聞くのか。

 抗議文は、もう少し大きな字で書いてもらったら見やすいなと思った程度に見た。名乗り出ているので、弁護士(を通じて)という形で話を聞かせてもらう。

 −野党が大臣の辞任要求を強めている。

 進退については考えていない。

 −福田次官を任命した責任はないのか。

 週刊誌で報道されている内容が事実か定かではない。(週刊新潮が公開した音声は、次官)本人の声という感じはしたが、相手側の声が入っていない。名乗り出ているのだから、(女性社員)本人の声を入れてもおかしくないんじゃないか。

 セクハラの話は、本人がそんなつもりはなかったと言っても、相手がどう感じたかが問題だ。しかし、話の前後が分からず、(福田氏)本人は「(セクハラは)ない」と言っている以上、調査をしてもらわないと何とも言えない。

 ただ(福田氏)本人は、(国会で野党が)審議拒否となると他省庁で法案を抱えているところに影響が出るのではないかなど、次官としての考えに基づき退職すると言ってきたので私が認めた。

 彼の仕事ぶりを見ても、飛び抜けて優秀な次官だったと褒めるつもりはないが、飛び抜けて悪いという実績でもなかった。この一件をもって本人が全否定されるべきではない。

(ワシントン時事)。(2018/04/20-18:48)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018042000984&;g=pol