<座間事件>容疑者「カネくれた女性殺さず」9人以外も招く
4/30(月) 6:30配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180430-00000002-mai-soci

 ◇「複数の女性をアパートに」供述

 昨年10月に神奈川県座間市のアパートで9人の遺体が見つかった事件で、殺人などの容疑で逮捕された白石隆浩容疑者(27)が、9人の被害者以外にも複数の女性をアパートに招き入れていたことが捜査関係者への取材で明らかになった。これらの女性について「金をくれたので殺さなかった」などと供述しているという。不可解な点が多かった動機の一端が浮かび上がった。【春増翔太、山本佳孝、土江洋範】

 捜査関係者によると、1人は20代の女性で、昨年8月ごろ、ツイッターで自殺願望をほのめかす書き込みをしたところ、白石容疑者からメッセージを受け取った。やり取りを重ねるうちに金を無心されるようになり、白石容疑者の口座に複数回にわたって、計数万円を振り込んだ。

 最初の犠牲者とみられている同県厚木市の女性(当時21歳)は8月23日ごろに殺害されたとされるが、金を無心されていた女性はこの直後の時期に白石容疑者の部屋に入ったこともあったという。

 白石容疑者はツイッターで知り合った女性を部屋に招き入れては次々に殺害、所持金を奪ったとされる。動機について「金を取るのが目的だった」と供述しているが、一部の女性を殺害しなかった理由については「また金をくれたり、食事をおごってもらえたりすると思ったので殺さなかった」と説明しているという。

 厚木市の女性は白石容疑者にアパートの入居費用などの名目で51万円を貸していたが、白石容疑者は殺害した動機について「借りた金の返済を免れるためだった」などと供述したという。

 捜査1課は、部屋に入ったものの、異変に気付いて逃げ出した他の女性らの存在も把握している。

 一連の事件は昨年10月30日、警視庁高尾署が最後の犠牲者とされる東京都八王子市の女性(同23歳)を捜索する過程で発覚した。この捜索では、白石容疑者と会ったことのある女性が警察に情報提供するなどして協力していた。この女性もファミリーレストランで食事をした際にカレーライスの代金を支払わされていた。今回部屋に入ったことが明らかになったのは、この女性とは別の人たちという。

 白石容疑者は9人の被害者に対する殺人・死体遺棄容疑で再逮捕され、今月3日から責任能力の有無を調べるため鑑定留置されている。