ドイツの大手自動車メーカー、フォルクスワーゲンが不正に排ガス規制を逃れていた問題で、アメリカ司法省は、不正が発覚した当時トップを務めていたウィンターコルン元会長を、消費者を欺いた罪で、起訴したと発表しました。

この問題は、フォルクスワーゲンが、排ガス規制を逃れるため、ディーゼル車に試験のときだけ有害物質の排出を低く抑える不正なソフトウエアを搭載していたもので、3年前の2015年に発覚しました。

この問題でアメリカ司法省は3日、不正が発覚した当時トップを務めていて、責任を取って辞任したウィンターコルン元会長についてほかの幹部と共謀して消費者を欺いた罪で起訴したと発表しました。

ロイター通信によりますと、フォルクスワーゲンは、この不正に関連して、これまでにアメリカの当局との間で、車の買い取り費用など、日本円にして合わせて2兆7000億円余りを支払っているということです。

アメリカ環境保護局のプルイット長官は声明で、「元会長の起訴によって、われわれは企業に犯罪行為の責任を負わせるという明白なメッセージを送ることになる」と述べ、企業の不正に対して、厳しい姿勢で臨む考えを強調しました。

5月4日 12時26分
NHK NEWS WEB
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