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5月8日 18時25分
3日前、新潟県阿賀野市の五頭連峰に登山に出かけたまま会社員と小学生の親子2人が行方がわからなくなり、警察や消防などは、2人が通ったと見られる登山道から範囲を拡大して行方を捜しましたが、今も2人は見つかっていません。警察などは、9日早朝から捜すことにしています。

遭難したと見られるのは、新潟市北区の会社員、渋谷甲哉さん(37)と長男で小学1年の空くん(6)で、3日前の今月5日、新潟県阿賀野市の五頭連峰に登山に出かけましたが、6日の朝、「これから下山する」と家族に電話があったのを最後に連絡が取れなくなっていて、警察や消防などは、8日もおよそ40人の態勢で行方を捜しました。

警察によりますと、今月5日の午後、登山口から1時間20分ほど進んだところにある山葵山と、その先の松平山へと続く登山道で、「親子に似た2人を見た」という情報が複数の登山者から寄せられ、警察などは、登山道やその周辺にある沢などを重点的に捜しました。

また、松平山の山頂付近では、多いところで1メートル50センチほどの雪が積もっているほか、登山道が雪で覆われるなどして、道に迷いやすい状況になっているということで、警察などは、松平山の南側にある別の登山道近くの沢などにも範囲を広げて、2人の行方を捜しましたが、今も見つかっておらず、午後6時にいったん中断しました。

警察などは、9日も早朝から2人の行方を捜すことにしています。

登山道 雪に覆われて見えず

警察などとともに渋谷さん親子の行方を捜した、新潟県阿賀野市の山岳会「うすゆき山の会」の長川繁晴さんは、「松平山の山頂付近では、登山道が雪に覆われて見えなくなっている状態だ。下山するときは、尾根が分かれているため、道を間違える怖さがある。一刻も早く見つかって2人の笑顔が見たいです」と話していました。

「雪で登山道見失う」投稿相次ぐ

インターネット上には、親子が登山に出かけたのと同じ頃に五頭連峰の松平山に登り、残雪で登山道を見失ったり、道に迷いそうになったりしたという書き込みが相次いでいます。

親子が登山に出かけた翌日の今月6日に、松平山に登ったというネット上の書き込みでは、山頂手前の西側で、雪のため登山道を見失ったと記されているほか、山頂の南側でも、雪で登山道がわからなかったと書かれています。

同じ日の別の書き込みでも、松平山の山頂の西側や南側で登山道が雪に覆われてわからなくなり、迷いそうになったと記されています。

こうした書き込みからは、親子が登山に出かけたのと同じ頃、山頂付近では残雪のため登山道を見失いやすい状況になっていたことがうかがえます。