https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180509/k10011431331000.html

韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領は、日中韓3か国の首脳会議に参加するため、9日、就任後、初めて日本を訪れます。ムン大統領は先の南北首脳会談で署名された「パンムンジョム(板門店)宣言」に対する3か国の支持を示すことで、北朝鮮の非核化への後押しにし、日本とは歴史認識の問題での対立は避けて未来志向での関係発展を強調する見通しです。

韓国のムン・ジェイン大統領は、安倍総理大臣、中国の李克強首相との日中韓3か国の首脳会議に参加するため、9日、日帰りで東京を訪れます。

首脳会議でムン大統領は、先の南北首脳会談で北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長とともに署名した「パンムンジョム宣言」に対する日中韓3か国の支持を示す「特別声明」を出して、北朝鮮の非核化への後押しにし、米朝首脳会談の成功につなげたい考えです。

ムン大統領の訪日は就任してから初めてで、安倍総理大臣との2国間の首脳会談では、南北首脳会談で日本人の拉致問題も提起したことを踏まえ、北朝鮮への対応で引き続き、拉致問題の解決を目指す方針を伝えるものと見られます。

一方、日韓の間には慰安婦問題をめぐる合意をどう扱うのかや、プサン(釜山)の日本総領事館前に労働団体が徴用工を象徴する像の設置を強行しようとしていることなど歴史認識の問題がありますが、ムン大統領としては正面から対立することは避けて、未来志向での関係発展を図る立場を強調する見通しです。