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5月10日 5時30分
アメリカのイラン核合意からの離脱で、世界の原油の供給に影響が出るという見方から原油の先物価格が値上がりする中、世界有数の産油国のサウジアラビアは、イランの原油輸出の減少に伴う供給不足を緩和する準備があるという考えを示しました。
アメリカのトランプ大統領がイラン核合意からの離脱を表明したことを受けて、サウジアラビアの国営通信は9日、原油の生産量の調整を行うエネルギー産業鉱物資源省の声明を伝えました。

それによりますと、サウジアラビアは原油の供給不足による影響を緩和するため、OPEC=石油輸出国機構の加盟国や非加盟の産油国などと協力するとしています。

アメリカが核合意から離脱し、イランからの原油の輸出が制限されることで、世界の原油の供給に影響が出るという見方が広がる中、今回の声明で、サウジアラビアなどがほかの産油国と協調して減少分を補完し、増産する可能性があるとの受け止めが出ています。

ただ、サウジアラビアが主導するOPECは、去年1月からロシアなどと協調して、価格上昇を目指す減産を続けていて、今回の声明が原油の先物価格の上昇に歯止めをかけることができるかは不透明な情勢です。