0001みつを ★
2018/05/13(日) 00:34:43.56ID:CAP_USER92018年5月12日 16:51 発信地:イラク
【5月12日 時事通信社】イラクで12日、連邦議会(定数329)選挙が行われた。かつてイラクの大半の地域を支配した過激派組織「イスラム国」(IS)打倒の実績を訴えるアバディ首相が続投できるかが焦点。ただ、荒廃した国土の復興は遅れ、支持基盤のイスラム教シーア派勢力も分裂。どの勢力も単独では組閣できず、選挙後の連立交渉も難航が予想されている。
イラクでは、国内少数派のスンニ派だったフセイン政権が2003年に崩壊後、多数派シーア派主導の政権が続く。スンニ派を冷遇し、1980年代に戦火を交えたシーア派の隣国イランと急接近。スンニ派住民の不満や民心の分断を招き、シーア派を敵視するISの台頭につながった。
14年に就任したアバディ首相は昨年、イラク最大のIS拠点だった北部モスルを奪還。米国主導の有志連合と共にIS掃討を進め、同12月に「ISからの完全解放」を宣言した。選挙戦でも「誰も勝利と解放を予想していなかったが、その試練を乗り越えた」と戦果を強調する。
昨年9月にイラク北部クルド自治政府が独立を問うた住民投票の後は、クルド人が実効支配していた係争地を軍事作戦で掌握。その後はクルド勢力との和解を進め、広範な支持獲得を模索している。
だが、政情不安とテロに翻弄(ほんろう)されてきたイラクの再建は道半ばだ。イラク政府は復興費用を882億ドル(約9兆6500億円)と試算。しかし、2月の国際会議で各国・機関が表明した拠出額は半分以下の計300億ドル(約3兆3000億円)にとどまった。
一方、ISは4月、投票所を狙ったテロを予告。5月には立候補者の1人を自宅で射殺するなど選挙妨害活動を続けており、政府と治安当局が警戒を強めている。
投票は12日夜に締め切られ、大勢判明まで数日かかる見通し。(c)時事通信社