YOMIURI ONLINE 2018年05月14日
http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20180514-OYO1T50010.html

 国税庁は、兵庫県にある日本有数の酒どころ「灘五郷」を、地域ブランドとして保護する
「地理的表示(GI)制度」の対象に指定する方針を決めた。日本酒の産地では「白山」(石川県)、
「山形」(山形県)に次いで3例目。同庁は市民意見の募集を経て、7月にも正式に指定する。

 GIは、地域の酒類や農産品の品質を保証する制度で、一定条件を満たした商品が産地名を
独占的に名乗ることができる。酒類はワインの「山梨」(山梨県)や焼酎の「薩摩」(鹿児島県)なども
指定されている。

 30社近くの清酒会社が集まる灘五郷は、神戸市(灘、東灘両区)から西宮市にかけた瀬戸内沿いの西郷、
御影郷、魚崎郷、西宮郷、今津郷の総称。国税庁が、灘五郷酒造協同組合(神戸市)から
指定要請を受けて審査し、水がミネラルを適度に含んでいることや、冬の寒風「六甲おろし」がもたらす
「後味の切れの良い酒質」などが評価された。