http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20180515/4706972.html

05月15日 19時54分
苫小牧市内のガソリンスタンドが販売した灯油にガソリンが混ざっていた問題で、北海道経済産業局が立ち入り検査を行ったところ、このスタンドでは種類を間違って補給しないよう灯油とガソリンのそれぞれのタンクの給油口の鍵を別のものにする対策がとられていなかったことがわかりました。

苫小牧市旭町のガソリンスタンド「アサヒ興産苫小牧給油所」には、15日午前10時すぎ経済産業局の検査官2人が入り、立ち入り検査を行いました。
検査官によりますと、このスタンドにある5つのタンクの給油口
は、種類を間違って補給しないよう油の種類によって鍵を別々のものにする対策が取られていなかったことがわかりました。
このため経営する会社に対し再発防止策の提出を求めることにしています。

また帳簿などから、灯油タンクには4300リットルあまり入っていたところにガソリンが700リットルつぎたされ混ざったガソリンの割合は1割ほどだったこともわかりました。
ガソリンが混ざった灯油は13日までの2日間に42件、1380.34リットルが販売され、スタンドには問題の灯油を買った人がタンクを持って相次いで訪れ返金を受けていました。
ガソリンが混ざった灯油はストーブなどに使うと異常燃焼を起こし火災につながるおそれがあるため消防は絶対に使わないよう呼びかけています。

【危険!ガソリン混入の灯油】

ガソリンが入った状態で石油ストーブを点火すると爆発をともなって火が出るおそれがあり、大変危険です。
製品事故を調査するNITE=製品評価技術基盤機構は石油ストーブのタンクにガソリンを給油して使う実験を行いました。
しばらくするとガソリンが異常燃焼を起こしてストーブの火に引火し、「ボン」という爆発音とともにストーブから火が噴き出しました。

その後、炎がストーブ全体をつつみました。
この実験では、タンクの中には、すべてガソリンを給油していますが、NITEによりますと、灯油とガソリンが混ざった状態でも実験映像のような爆発が起き、火が出る可能性があるということで、注意を呼びかけています。