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5月17日 5時02分
イスラエル軍とパレスチナ側のデモ隊が激しく衝突し、60人以上が死亡したガザ地区では16日、デモがほぼ収束しました。現地メディアは、イスラエルが抗議デモを呼びかけていたイスラム原理主義組織ハマスと間接的に接触し、事態の収束に向けて合意したためではないかと伝えています。

アメリカのトランプ政権が14日、イスラエルの首都と認定したエルサレムに大使館を移転したのをきっかけにパレスチナ側は暫定自治区の各地で抗議デモを行ってイスラエル軍と衝突し、最も激しい衝突が起きたガザ地区では子ども8人を含む62人が死亡しました。

一方、16日はガザ地区ではほとんど抗議デモは発生せず、イスラエル軍との目立った衝突もありませんでした。

イスラエルの複数のメディアは、イスラエルがガザ地区を実効支配し、抗議デモを呼びかけていたイスラム原理主義組織ハマスと隣国エジプトを通じて接触し、事態の収束に向けて合意したためではないかと伝えています。

イスラエルとエジプトが閉鎖してきたガザ地区の検問所について一転して開放する方針を示したことから、ガザ地区への経済封鎖を緩和することを条件にハマス側が抗議デモを収束することで折り合ったとの見方も出ています。

ただ、パレスチナ側では17日から断食月ラマダンが始まり、宗教心が高まることから、抗議デモが完全に収束に向かうかはまだ不透明な情勢です。