http://www3.nhk.or.jp/lnews/okinawa/20180518/5090002842.html

05月18日 17時32分
アメリカ軍普天間基地の周辺住民およそ3400人が騒音の差し止めなどを国に求めている裁判の裁判官3人が現地を訪れ、原告は「夜間もオスプレイが飛行していて耐えがたい」などと訴えました。

福岡高等裁判所那覇支部の裁判官3人は、原告の住民や沖縄防衛局の担当者とともに、普天間基地が一望できる嘉数高台や、去年、基地のヘリコプターが窓を落下させる事故が起きた普天間第二小学校を訪れました。

高台では原告が、「夜間もオスプレイが飛行していて騒音が耐えがたい」と訴えたほか、原告と防衛局双方が騒音を測定しました。

また小学校では、教頭が事故のあとも軍用機が学校上空を飛行したことや、軍用機が離着陸する際は、グラウンドでの体育の授業を中断して避難していることなどを説明しました。

視察していたときは放課後でしたが、オスプレイがすぐ近くを飛行したため、グラウンドで遊んでいた児童たちは中断して校舎などに避難していました。

裁判では1審の那覇地方裁判所沖縄支部がおととし、「違法な騒音被害が漫然と放置されている」などとして、24億円あまりの賠償を国に命じた一方、騒音の差し止めは退け、原告と国の双方が控訴しています。

原告の赤嶺和伸さんは、「騒音で自宅の窓ガラスや食器が揺れることもある。裁判官には地域の人たちがどのような状況で暮らしているか感じて欲しい」と話していました。