試食した「ハマ弁」。主菜のほか、ごはんのサイズも選択できる
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 横浜市立中学校で希望者に提供されている配達弁当「ハマ弁」の利用が、生徒に広がらない。

 今年度から大幅な値下げを断行したが、4月の利用率は1・7%(暫定値)と、1%台に低迷したままだ。導入前のアンケート調査では半数以上の生徒が利用を望んでいたのに、なぜ浸透しないのか。生徒や保護者の声に耳を傾けると、理由の一端が浮かんできた。

 ◆「急には頼めない」

 「とにかく、注文が面倒」。中学2年の三男(13)が市立中に通っている母親(52)は、1週間前までにインターネットで予約するシステムの不便さにあきれる。「急に弁当を作れない時に頼めないなんて、あり得ない」。体調不良などで弁当を持たせられない朝には息子にお金を渡し、学校に出入りしている別の弁当業者を利用させている。

 各中学校には、当日の朝でも注文できる弁当業者や、パンなどが購入できる自動販売機などがあり、人気は高い。ある中学の女性教諭は、「ハマ弁を利用している人数は毎日1ケタ台だが、業者の弁当は何十人も利用している」と皮肉交じりに打ち明ける。

 ◆利用率1%台

 横浜市がハマ弁を導入したのは、弁当作りが困難な共働き世帯が増えたためだった。当初は学校や共同施設で調理する給食の導入を検討したが膨大な費用がかかることが分かり、10分の1の初期投資で済むハマ弁を昨年1月に本格導入した。市の委託業者が学校に届け、希望者は教職員室前などで受け取る。

 市教育委員会が2014年に実施した調査では、ハマ弁の実施を希望した児童・生徒は6割に上り、1日平均で2割が利用すると予測されていた。しかし、導入すると1%台に低迷し、1食あたりの価格を470円から340円に下げた今年度も苦戦を強いられている。

 心理面も影響しているとされ、中学2年の女子生徒(13)は「他の人が食べていないので頼みたくない」と躊躇ちゅうちょする。さらに、わずか15〜20分の昼食時間で、ハマ弁を教職員室などに取りに行くのが「困難」「面倒」との声も多い。保護者には給食を望む声も根強い。

 ◆食べれば好評

 一方、利用している生徒の評判は上々だ。中学1年の男子生徒(12)は5月から利用を始めた。母親は「最初はクラスで一人しか食べていないと嫌がったが、今では『おいしいから日数を増やしてもいいよ』と言ってくれる」と話す。

 市教委は今年度末には利用率を10%、20年度には20%まで上げる目標を掲げている。

 学校給食に詳しい関東学院大の細山田洋子准教授(給食経営管理)は「管理栄養士がメニューを考えたハマ弁は、味のメリハリがついていておいしい。必要な栄養について学ぶ教材としても優れている」と評価。それだけに、「受け渡し方法の改善やおかずを温かくして提供するなどの工夫が必要だ」と指摘する。(鬼頭朋子、菊池裕之)

 ◆記者が試食…課題はあっても「合格点」

 「ハマ弁」は、おかず・ご飯(大・中・小)、汁物、牛乳を自由に選択する仕組み。全て注文すると340円で、主菜は「肉」か「魚」かどちらかを選ぶ。一体どんな味なのか、記者が試食をした。

 この日の主菜は「フライドチキン・タルタルソース」または「あじフライ・ソース」で、後者を選んだ。サクサクとした衣で覆われたフライはカラッと揚げてあり、脂っこさがない。副菜は「野菜のトマト煮込み」、「かぼちゃのバターソテー」、「しめじとハムのマリネ」。酢やオリーブオイルなどを用いることで塩分を抑える工夫が凝らしてあった。温かい白米や「水菜ともやしのコンソメスープ」との相性も良かった。

 一方、食中毒防止のため19度で出庫されるおかずは、やや冷たい印象。野菜の割合が多く、適度な塩分に抑えている分、多少物足りなさも感じた。

以下ソース先で

2018年05月20日 11時02分
YOMIURI ONLINE
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