http://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/20180522/6020000726.html

05月22日 10時47分
南陽市にある丘陵で土器や土木工事の跡が発見され、地形の特徴などから前方後円墳の可能性があることが市の教育委員会への取材で分かりました。
古墳と確認されれば東北最大級の大きさで、専門家は「山形県の置賜地方に有力者がいたことを示すものだ」としています。

南陽市長岡にある丘陵は地元で「南森」と呼ばれ、周辺から土器が見つかっていることから、市の教育委員会は5月7日から、本格的な発掘調査を行っています。
その結果、新たに地表を平らに削った土木工事の跡や、儀式に使われたとみられる特徴的な土器の破片3点が見つかったということです。

丘陵は最大で160メートル余りと推定され、地形の特徴などから4世紀後半に造られた前方後円墳の可能性があるということです。
南陽市教育委員会社会教育課の角田朋行課長補佐は「今回の発見で南森が古墳である可能性は極めて高くなった」と話しています。

古墳の規模の大きさは力の大きさを示すとされ、東北地方で最大の宮城県名取市の雷神山古墳とほぼ同じ規模だということです。
山形考古学会の佐藤鎭雄幹事は「古墳と確認されれば山形県の置賜地方に仙台平野に並ぶような有力者がいたことを示す大きな発見だ」と話しています。