5/24(木) 11:00配信
デーリー東北新聞社

 明治期に設置された東北地方最初の洋式灯台として歴史的、文化的に高い価値を誇る青森県東通村の尻屋埼灯台で6月1日、内部の常時一般公開がスタートする。灯台の常時公開は東北で入道埼(秋田)、塩屋埼(福島)に続いて3カ所目。一帯は放牧される「寒立馬(かんだちめ)」を含めたロケーションの良さから村内有数の観光地となって尻屋埼灯台おり、村は常時公開による一層の集客増に期待を寄せている。

 尻屋埼灯台は本州最北東端の海上交通の要衝にあり、1876年10月に初点灯。地上から頂部までの高さは32・8メートルで、レンガ造りとしては高さ日本一を誇る。「日本の灯台50選」「近代化産業遺産」のほか、点灯140周年を迎えた2016年には、日本ロマンチスト協会の「恋する灯台」にも認定されている。

 常時公開は、海上保安業務の啓発などを目的に、海上保安庁の許可を受けた「燈光会」が全国15灯台で実施中。第2管区海上保安本部によると、尻屋埼灯台ではこれまで年数回の特別公開が行われてきたが、常時公開は灯台に保安庁職員が常駐していた時代も含めて初めて。

 常時公開は今年が灯台改修工事のため9月2日まで(午前9時〜午後4時)で、来年以降は4月上旬から11月上旬までの予定。厳しい気候となる冬場は実施しないほか、公開期間中でも荒天時は中止する。参観寄付金として、200円(中学生以上)が必要。村では「地域を代表する観光地のランドマーク。常時公開を地域のさらなる価値、魅力向上につなげていければ」と張り切っている。

 6月5日には常時公開開始を記念して、現地で式典が行われ、灯台は正午から午後5時まで特別開放(無料)される。

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