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5月25日 4時39分
西アフリカのブルキナファソが、台湾とこれまで維持してきた外交関係を断ちました。台湾と外交関係を断った国は今月に入って2か国目で、蔡英文総統は「中国の外交的な圧力だ」として激しく非難しています。

台湾当局は24日夜、1994年から外交関係が続くブルキナファソ政府から、断交するという通達があったことを明らかにし、これを受け、台湾側も外交関係を停止すると発表しました。

蔡英文総統は緊急の記者会見を開き、今回の断交は「中国による外交的な圧力だ」としたうえで、「横暴な行為であり、われわれはこれ以上、我慢も譲歩もできない」と述べ、中国を激しく非難しました。

一方、中国外務省の陸慷報道官はコメントを発表し、「ブルキナファソの決定を称賛する」としています。

中国政府は、蔡政権に対して、「1つの中国」という考え方を受け入れていないとして圧力を強めており、おととし蔡政権が発足して以降、台湾と断交した国は、今月1日に関係を断ったカリブ海のドミニカ共和国を含め、これで4か国目になります。

ブルキナファソ政府は声明の中で、「世界情勢の変化の中、関係の見直しが必要になった」としていて、近く中国と国交を樹立するものと見られます。

これにより、台湾と正式な外交関係がある国は過去最少の18か国となりました。

中国外務省「決定を称賛」

これについて、中国外務省の陸慷報道官はコメントを発表し、「ブルキナファソが、台湾とのいわゆる『外交』関係の断絶を決定したことを称賛する」としています。

そのうえで、「最近では、ガンビアやサントメ・プリンシペが次々と中国と関係を正常化していて、1つの中国の原則を受け入れることは世の中の流れであり、この勢いは止められない」として、台湾の蔡英文政権をけん制しました。