高級ブランド牛肉「神戸ビーフ」が28日、神戸中央卸売市場(神戸市)で1キロ当たり8024円(税込み)を付け、過去最高値を記録した。神戸ビーフは海外で人気が高く、輸出が増えているほか、訪日観光客(インバウンド)が国内の飲食店で指定するケースも増加。2020年の東京五輪・パラリンピック大会に向け、冷凍在庫を拡大させていることも価格を押し上げたという。

 最高値を付けたのは、定期的に開催される品評会で入賞したA5ランクの去勢牛。枝肉と呼ばれる食用に加工したもので、地元業者が競り落とした。

 神戸ビーフは輸出が年々増加。昨年9月に解禁された台湾へは、3月までに約100頭が輸出された。さらに、インバウンド需要が高まる大型連休用や東京五輪開催時の数量確保のため、需給が逼迫(ひっぱく)。価格は徐々に値上がりしていた。

 引き続き需要増が見込まれる一方で、生産者や出荷頭数は急に増えない。市場で競りを運営する神戸中央畜産荷受は「夏休みに向け、さらに高値を更新する可能性がある」と話している。 

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