https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180530/k10011457681000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_009

5月30日 4時08分
「8Kスーパーハイビジョン」を使ってマウスの脳が活動する様子を撮影することに東京大学などの研究グループが成功し、グループは脳の仕組みの解明などに役立つ可能性があるとしています。

東京大学の松崎政紀教授らの研究グループは、NHKと協力して8Kスーパーハイビジョンカメラを搭載した顕微鏡で、脳が活動すると、神経細胞どうしで情報のやり取りをするシナプスと呼ばれる部分が光る特殊なマウスを撮影しました。

この顕微鏡では従来よりも広い範囲を観察でき、極めて小さい数千のシナプスが一斉に光って情報が伝えられている様子や脳が部分的に働いている様子などが撮影されています。

また、映像を分析すると同時に光るシナプスが多数あり、1つの神経細胞からつながった複数のシナプスが、広い範囲で同時に情報を伝達している様子を初めてとらえたということです。

松崎教授は、「初めて映像を見たときは感動した。脳の中で情報がどのようにやり取りされているのかが詳細に観察できれば、学習や記憶といった脳の仕組みや脳の病気の解明につながる可能性がある」と話しています。