今週のレギュラーガソリンの小売価格は、3年5か月ぶりに全国平均で1リットル当たり150円を超えました。中東情勢への懸念による国際的な原油価格の上昇が主な要因です。

国の委託を受けてガソリン価格を調査している「石油情報センター」によりますと、レギュラーガソリンの今週の小売価格は、28日の時点で1リットル当たりの全国平均で前の週より1.9円値上がりして151.0円となりました。

レギュラーガソリンの1リットル当たりの小売価格が150円を超えたのは、平成26年12月以来3年5か月ぶりで、値上がりもこれで6週連続になりました。
また都道府県別では、沖縄県を除いた46の都道府県で値上がりしています。

この高値について石油情報センターは、アメリカがイラン核合意から離脱したことに加えて、イスラエルの大使館をエルサレムに移転したことで中東情勢の不安定化が懸念され、国際市場で原油価格が上昇していることが主な要因だとしています。

■専門家 「夏までは高値続く」

ガソリン価格の先行きについて、独立行政法人「石油天然ガス・金属鉱物資源機構」の野神隆之主席エコノミストは「ガソリンの高値は、ことしの夏ごろまで続くのではないか。北半球で夏の行楽シーズンにかけてガソリン需要が高まりやすいなかで、イランや南米のベネズエラからの原油の供給が減るという見方が市場に根強いためだ」と指摘しています。

■ガソリンスタンド利用者は

東京・江東区のガソリンスタンドに来ていた60代の男性は「ちょっと高いので、少なくとも130円台にはなってほしいと感じます。なるべく車は使わないようにしています」と話していました。

また運送業の40代の男性は「急にまた値上がって、きついです。1年間のガソリンの費用が増えて、会社で相当負担になっている」と話していました。

また30代の男性は「営業車で仕事をしていますが、会社では、ガソリンスタンドの情報を集めていて、1円でも安いところで給油するように言われています」と話していました。

5月30日 14時04分
NHK NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180530/k10011458161000.html