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毒ヘビにかまれた豪の助産師、医学訓練を応用し生還
2018年6月10日 17:10 発信地:シドニー/オーストラリア

【6月10日 AFP】オーストラリアの助産師が世界で最も危険なヘビの一種であるブラウンスネークにかまれたものの、意識がもうろうとする中で同行者や救助隊らに医学訓練を応用して指示を出し、一命を取り留めていたことが分かった。

 クリスチャン・ライト(Christian Wright)さん(33)は先月、ウエスタンオーストラリア(Western Australia)州のカリジニ国立公園(Karijini National Park)の奥地の谷底でブラウンスネークに足をかまれた。

 ライトさんは7日、豪テレビ局チャンネル7(Channel Seven)のインタビューに応じ、「足を見てもかまれた痕はなかった。血も出てなかったし、腫れてもいなかった」「でも視界がぼやけ始めた。意識が失われていくのが分かった」と語った。

 またライトさんの友人、アレックス・チア(Alex Chia)さんは現地紙ウエストオーストラリアン(West Australian)に対し、ライトさんの様子について「白目をむき、ふるえて汗をかいていた」「それから完全にぐったりとなった」と語った。現場は深さ30メートルの谷底で、目の届く範囲に人はいなかったという。

 しかし、近くにいたカップルが2人の助ける求める声を聞いて駆け付け、手持ちの衛星電話を使って救急隊に連絡。そしてライトさんの指示に従い、傷の手当てを行った。

 ライトさんによると、「意識もうろうとしていた。ヘビの毒が頭に届き始めると本当の興奮状態に入り始め、身もだえし、頭が痛くて叫んだ」という。

 その後、森林警備隊員1人が現場に到着し、続いて救急医療隊や救助隊も到着したが、ライトさんの苦難はまだ終わらなかった。ライトさんは頭を足よりも高い位置に維持しながら担架で運ばれたが、救急車にたどり着くまでに1時間以上かかり、そこから75キロ離れた病院に搬送され、ようやく解毒剤を投与されたという。(c)AFP

ブラウンスネーク(2012年9月25日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO / WILLIAM WEST
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