https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20180612/0000709.html

アイヌ像の矢盗んだ疑いで男逮捕
06月12日 20時58分

JR札幌駅の構内に展示されているアイヌ伝統の木彫りのモニュメントの装飾品の一部を盗んだとして警察は55歳の男を先ほど窃盗の疑いで逮捕しました。

逮捕されたのは住所不定、自称、建設作業員の竹内太刀夫容疑者(55)です。
警察によりますと、竹内容疑者は12日午前9時前、JR札幌駅の西コンコースに展示されているアイヌ伝統の木彫りのモニュメント、「イランカラプテ像」の装飾品のうち矢1本を盗んだ疑いが持たれています。
このモニュメントは、駅を利用する人たちに歓迎やもてなしの心を伝えようと工芸作家の藤戸竹喜さんが制作し、4年前から展示されていました。

警察などによりますと、盗まれた矢はアイヌの長老が背負っていた筒の中に複数入っていた矢のうちの1本で警察は目撃情報などから窃盗事件として捜査していました。
調べに対し、竹内容疑者は容疑を認め、「芸術的なものに興味があって盗みました」と供述しているということです。
モニュメントを管理している札幌大学のアイヌ文化を学ぶグループ、「ウレシパクラブ」の代表理事、本田優子さんは「アイヌ文化への理解が深まっているなかでこのような事件が起きて悲しいです」と話していました。