携帯電話がつながりにくくなり、公衆電話に並ぶ人たち(18日午前、大阪市北区のJR大阪駅)
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「誰かが跳びはねているのか」。大阪市の会社員の女性(24)は午前8時前、大阪市北区のJR大阪駅に到着した電車の車内で大きな横揺れに見舞われた。

「わー」「何だ」。車内は叫び声と携帯電話の緊急地震速報の音で一時騒然とした雰囲気に。けがなく電車を降りたが、「電車が横倒しになるかと思った」と、ぼうぜんとした様子で切符売り場の前に座り込んだ。

 地震の影響で主要な路線が一斉に運転見合わせとなり、大阪駅構内は出勤途中の会社員や旅行者らで大混雑。大阪府茨木市の会社員、山田富美雄さん(63)は兵庫県尼崎市の会社に向かう途中に足止め。18日は午後から沖縄へ出張する予定だったが「全てのアポイントを再調整する必要があるが、会社に電話がつながらない」と途方に暮れていた。

 大阪市内の地下鉄も運転を見合わせたため、オフィス街は大混乱。地下鉄や私鉄が乗り入れる北浜駅(大阪市中央区)では地上につながる階段に会社員らが座り込み、不安な様子でスマートフォンの画面を見つめた。

 大阪府枚方市の女性会社員(48)は「電車に乗り込もうとした際に駅全体が跳ねるような揺れを感じ、とても驚いた」と話す。会社までは約8キロ離れているといい、「徒歩で向かうには遠すぎるし、どうしたらいいのか」と漏らした。

2018/6/18 10:15 (2018/6/18 10:35更新)
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31887230Y8A610C1AC1000/?nf=1