堺市で3月、練炭自殺にみせかけて弟を殺害したとして、姉が逮捕された事件で、事件後、弟の自宅周辺に家族を中傷する文書がまかれていたことが、捜査関係者への取材でわかった。「妻が(弟を)自殺に追い込んだ」などと書かれていたという。姉の足立朱美容疑者(44)のプリンターに文書を印刷した記録が残っており、大阪府警は、足立容疑者が作成し、配布したとみて経緯を調べている。

 足立容疑者は3月27日、堺市中区の実家で、弟の建築会社社長聖光まさみつさん(40)に睡眠薬を飲ませて2階トイレに運び、練炭を燃やして一酸化炭素中毒に陥らせて殺害したとして、殺人容疑で逮捕された。容疑を否認しているという。

 捜査関係者によると、文書は、聖光さんの葬儀が終わった4月下旬、堺市南区にある聖光さんの自宅や近隣住宅の郵便受けに入れられていた。フリーライターが警察や知人らに取材したとの内容で、聖光さんの妻(37)について「警察が自殺と断定したのに、姉(足立容疑者)が犯人だと言い張っている」と書かれていた。また、「他殺でないと保険金が出ないため、姉を犯人に仕立て上げようとしている。姉は義理人情に厚く、頭のいい優しい人」との記載もあったという。

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http://yomiuri.co.jp/national/20180621-OYT1T50071.html