0001ガーディス ★
2018/06/21(木) 15:20:30.97ID:CAP_USER916日午前10時4分、秘境駅で知られるJR飯田線中井侍駅に到着した電車からツアー客がホームに降りると、法被姿の元隊員村沢雄大さん(30)(長野県飯田市出身)と内藤有香さん(32)(浜松市出身)、現役隊員の福本明花はるかさん(23)(東京都府中市出身)が笑顔で出迎えた。
急斜面にお茶畑が広がる「秘境感」を感じてもらうため、ツアーは電車利用が原則。この日は定員10人に対して、親子連れや大学生、中高年夫婦など11人が参加した。ホーム近くの民家を活用したカフェで2種類のお茶をゆっくり味わい、気に入ったお茶の生産者の畑で茶摘み体験をした。
昼夜の寒暖差が大きく、朝夕は天竜川から立ち上る川霧に包まれる中井侍地区は、山茶特有の渋みと甘みがある良質の茶葉で有名だ。急斜面の畑では機械による収穫が難しく、作業は昔ながらの手摘み。ただ、17軒の農家のほとんどは70歳以上で後継者問題が深刻化していた。
美しい茶畑の風景と農家の技術を継承していく方法はないか――。2015年、現役隊員だった村沢さんの考案で始まったのが、オフシーズンの手摘み体験ツアーだった。同地区では、最もおいしい一番茶の時期(4月下旬〜5月中旬頃)にしか茶葉を収穫しないことに着目。作業がない時期を利用してファンを作る目的だった。
1年目は参加者は50人だったが、昨年は146人まで増加。今年は5月25〜7月1日の期間中、予約済み(17日現在)だけで159人の参加を予定し、3割がリピーターという。
ツアーでは11軒の生産農家を「お茶侍」と紹介し、生産者を「やっさ」「さっちゃ」などとニックネームで呼ぶ。茶摘みは手ほどきを受け、終わった後は一緒にお茶を飲みながら談笑。この距離感が人気の秘訣ひけつで、中には生産者を指名する人もいるという。農家にはツアー客1人当たり1000円の報酬が支払われ、意欲向上にもつながっている。
生産者の一人で「のぼる」こと大平登さん(73)は「人が来てくれれば集落がにぎやかになるし、若い人と交流すれば自分も若返る。何より楽しい」と笑顔を見せる。村沢さんは「何人が来たかではなく、どれだけの人がここを好きになってくれたかが大事。1000人に1回ではなく、100人に10回来てもらいたい」と話している。
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ツアーは、お茶の飲み比べと茶摘み、ホットプレートによる手もみで参加費(昼食代込み)は大人5000円、小学生2000円。定員は4〜10人で、基本的に金曜〜日曜日に開催される。今年の土、日曜日はすでに予約でいっぱい。月〜木曜日は要相談(4人以上限定)。農家11軒のお茶のインターネット販売もしている。問い合わせは、ツメモガキ
http://sp.yomiuri.co.jp/economy/20180620-OYT1T50063.html