北海道上空に前線が停滞した影響で、道内は3日、日本海側北部を中心に1時間に30ミリ以上の激しい雨に見舞われ、空知、留萌、上川地方に大雨と洪水警報が発令された。道危機対策課などによると、午後1時現在、旭川市の石狩川下流などが氾濫し、留萌川が氾濫危険水位を超えた留萌市では146世帯289人に避難指示が出され、78人が避難している。避難勧告は旭川市など6市町で出されている。人的被害は出ていない。

 札幌管区気象台によると、3日午前11時までの24時間降水量は、留萌市で146ミリ、東神楽町で134ミリといずれも観測史上最多を記録した。旭川市で144ミリ、上士幌町で127ミリなど、道内各地で7月として観測史上最多の降水量となった。

 国土交通省北海道開発局などは、石狩川の氾濫で旭川市神居町神居古潭や深川市の流域で浸水の恐れがあるとして注意を呼びかけている。深川市と沼田町の雨竜川、旭川市のぺーパン川なども氾濫した。

 留萌市が峠下、幌糠、藤山地区の146世帯289人に避難指示、瀬越、大和田地区の180世帯310人に避難勧告を発令したほか、深川市は549世帯1318人、沼田町が86世帯262人に避難勧告を出している。旭川市、東川町、妹背牛町も避難勧告を出した。

 JR北海道は午後1時半現在、札幌発旭川行き「特急ライラック」など特急54本を含む170本が運休。道教育委員会によると、空知、留萌、上川地方の小学校や高校など計15校が休校した。

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