国際オリンピック委員会(IOC、本部スイス・ローザンヌ)が、オリンピックを表す日本語「五輪」の商標登録を特許庁に出願していたことが4日、分かった。
IOCは日本語や英語表記の「オリンピック」の商標を既に登録しており、日本で広く使われている「五輪」も登録することで、便乗商法を抑止する狙いがあるとみられる。

「五輪」の商標登録は昨年12月19日に出願された。
特許庁によると「他からの出願はない」といい、問題がなければ8月ごろに登録される見通し。

北海道新聞の取材に対し、IOCは「東京五輪・パラリンピック組織委員会に問い合わせてほしい」と返答。
組織委は商標登録出願について「IOCから事前に相談を受けていないが、他の団体などに登録されるのを防ぐ意味もあるのではないか」と説明した。
IOCはスポンサー保護のため開催国に対して便乗商法への厳しい対応を求めている。

知的財産に詳しい弁理士の柴大介さん(東京在住、函館生まれ)は「五輪は日本で独自に普及した言葉で、誰もが使える公有のものとの見方もある。
商標登録にはなじまないのではないか」と指摘する。


07/05 05:00
北海道新聞
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/205886?rct=s_olympics