チャーハンの場合はセレウス菌が多い

セレウス菌
(4) 予防方法
一般食品で通常見られる程度の菌数(10〜103/g 程度)では発症しませんが、
セレウス菌は耐熱性の芽胞を形成するため、
加熱調理された食品でも室温で放置すれば、この菌の発芽増殖を招きます 。
したがって、本菌食中毒の予防には、
@大量調理せずに必要最少量の食品を調理し、調理後はすぐに喫食すること、
A調理後に食品を保存する場合は、速やかに 55℃以上
(事業者で使用されている温蔵庫・保温庫で保存する場合)
あるいは 8℃以下で保存し、
保存期間は可能な限り短くすることなどが大切です。

セレウス菌は、芽胞を形成する通性嫌気性の桿菌で、
土壌、空気及び河川水等の自然環境をはじめ、農産物、水産物及び畜産物などの食料、飼料等に広く分布しています。
本菌は、10〜50℃の温度域で増殖(増殖至適温度 28〜35℃)しますが、
7℃以下の低温で増殖する菌株も存在します。
芽胞は通常の加熱条件下で生残し、高い耐熱性(90℃で 60 分の加熱に抵抗性。)があります。
また、本菌は嘔吐毒及び下痢を引き起こす毒素を産生し、
これらが食中毒の発症に関与します。
我が国では嘔吐型食中毒が多く見られます。
嘔吐毒が産生される至適温度は 25〜30℃であり、126℃で 90 分の加熱処理でも失活しません。