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リベラルを自任する都市中間層が、公務員バッシングや生活保護バッシングなどの安直な
新自由主義プロパガンダに乗じて晴らす鬱憤や情念の半分でも、現在の対米追随や企業支配が
いかに自分や自分の家族を不幸にしているのかを冷静に分析する思考に割くようになったならば、
政治のあり方は大きく変わっていく。
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「俺は汗水垂らして働いているのに、のうのうと生活保護とは許せない」
と考える人がいるとしよう。
その人は、自分自身の仕事に誇りや やりがいを余り感じていないのではないか、
と私は考える。もし、その仕事が生きがいだとするならば、
生活保護の失業者に対しては、
「あー、甲斐性がないんだねぇ、お可哀そうに」
となるはずである。
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インターネットなどで生活保護利用者に悪罵を投げつける発言に触れるたびに私が思うのは、
「もしこの人が経済的に困窮したら、自分自身の行なってきた言動がこの人自身の『生』を生
きづらくさせるだろうな」ということです。それは「俺はあいつら(生活保護利用者)と違って
役所の世話にならない」と言って路上で死んでいったホームレスの人たちの姿に重なります。
生活に困窮し、個人の努力では解決できない事態が生じた際に、過去の自己責任論的な言動が
その人自身を縛り、苦しめる例を私はいくつも見てきました。
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