https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180715-00000010-jij_afp-int
ワニは、動物界最強のハンターかもしれない。だが、ブルキナファソの小さな村では、誰かが恐ろしいワニの背中に座っているのは、珍しい光景ではない。

 首都ワガドゥグ(Ouagadougou)から約30キロ離れたバズーレ(Bazoule)の村の沼には、100匹以上のワニが生息している。

「一緒に泳いだりして、小さい頃からみんなワニに慣れている」と、ピエール・ガボレ(Pierre Kabore)さんは言う。
数メートル先では、村人が与えた鶏肉をワニが食べている。
「村人はいつもワニに近付いたり、ワニの上に座ったりしている。勇気があれば、ワニの上に寝転がることもできる。心配ない。ワニは神聖な生き物だ。
誰かに何かしたりしない」と説明した。

 村人とワニとの驚くべき関係は、少なくとも15世紀までさかのぼる。
村が干ばつに見舞われた時、ワニが女性たちを隠された沼に導き、村人の喉の渇きが癒されたという伝説が残っている。
「村人はこれを祝い、ワニに感謝する祭りを始めた」と、カボレさんは語った。

 クーム・ラクレ(Koom Lakre)として知られるこの祭りは、今でも毎年行われている。村人は供物をささげ、ワニに健康や繁栄、豊作などを願う。

 バズーレの村人にとって、ワニは脅威ではなく、村と神秘的なつながりを持つ生き物なのだ。

画像:ブルキナファソのバズーレで、ワニの背中に乗る少年(2018年5月19日撮影)
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