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トランプ米大統領「英国はEUを提訴すべき」 メイ英首相がBBCに明かす

2018/07/16
テリーザ・メイ英首相は15日、BBCのトーク番組「ザ・アンドリュー・マー・ショー」に出演し、12日から訪英したのドナルド・トランプ米大統領から欧州連合(EU)離脱について交渉するのではなくEUを提訴すべきだ助言されたたことを明らかにした。

トランプ大統領は13日の共同記者会見で、メイ首相に提案をしたと話していた。しかしメイ首相は、この案は「苛烈すぎる」としている。

番組内でトランプ氏の提案について聞かれたメイ首相は、「トランプ氏はEUを提訴すべきだと、交渉すべきではないと言った」と答えた。

メイ首相はトランプ氏の提案を一笑に付したものの、「面白いことに、記者会見でトランプ大統領が言ったのは、交渉に『背を向けるな』だった」と付け加えた。
「交渉に背を向けたら、身動きがとれなくなる。なので私は、英国にとって最高の条件を勝ち取るため、交渉の席につけるようにしたい」と首相は述べた。

トランプ氏自身は米CBSのインタビューでメイ首相に何と助言したのか明らかにしなかった。その代わり、「もしかしたら首相はそうするかもしれない。やろうと思えばできることだ」と話した。

「でもあれは強力な助言だった。うまくいったはずだと思う」
首脳会談に先立ちトランプ大統領は、英紙サンにメイ首相のブレグジット計画はおそらく米英の貿易協定を「だめにする」と話していた。
しかし、数時間後の共同記者会見では英米貿易協定は「全く可能だ」と述べた。

メイ政権ではこのところ、ブレグジット計画をめぐって閣僚の辞任が相次いでいる。15日には、外務議会担当秘書官職を務めるロバート・コーツ議員が辞任した。議会担当秘書官は無報酬で、閣僚と国会議員の連絡役を務める。
メイ内閣は6日、首相別邸チェッカーズでブレグジット計画の閣内合意を取り付けた。この計画は16日に議会での投票を控えている。

BBC番組「アンドリュー・マー・ショー」でメイ首相はブレグジット計画を擁護し、英国が他国と貿易協定を結び、人の自由な行き来を制限し、欧州司法裁判所(ECJ)の管轄から離れることができると話した。
メイ首相のブレグジット計画は12日に公表された白書で詳細が明らかになったが、モノの貿易ではEUと緊密な関係を持つものの、サービスでは相互協力しない方針を示している。
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