先月、東海道新幹線の車内で乗客3人が殺傷された事件を受けて、政府は不審者に対処する防御用の盾などを装備するようJRに求めるとともに、適切にこん包されていない刃物の持ち込みを今後、法令で禁止するなどの対策をまとめました。

先月9日、神奈川県内を走行していた東海道新幹線の車内で、乗客3人が男に刃物で切りつけられ、男性1人が死亡、女性2人がけがをしました。

この事件を受け、内閣官房や警察庁、それに国土交通省は新幹線を運行するJR各社とともに協議を進め20日、対策を発表しました。

対策では、乗務員や警備員が不審者に対処するための防御用の盾や防犯スプレーを車内に装備することや、社員への訓練を通じた警備の強化などをJRに求めています。

また、今後、国土交通省の省令を改正して、適切にこん包されていない刃物の車内への持ち込みを禁止することにしています。

一方、乗客の手荷物の検査については、現時点の技術では利用者の利便性を損なわずに行うことが難しいという見解を示しています。

石井国土交通大臣は閣議のあとの会見で「対策を逐次実施に移すとともに東京オリンピック・パラリンピックも見据え、関係省庁と連携し内容の充実を図る」と述べました。

NHK NEWS WEB
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