護送車衝突 容疑者遺族、6000万円賠償請求 佐賀地裁に提訴
7:40

小城市で昨年8月、唐津署の護送車が大型トレーラーと衝突し、
護送中だった男性容疑者=当時(66)=が死亡した事故を巡り、男性の遺族らが20日までに、
県に約6千万円の損害賠償を求める訴訟を佐賀地裁に起こした。提訴は6月22日付。

訴状によると、原告は男性の弟と妹、姉の3人。
昨年8月2日、運転していた職員が薬の服用によって居眠り運転し、
中央線を越えて対向のトレーラーと正面衝突したと主張。
男性は頸椎(けいつい)骨折などで翌3日に死亡し、
「適正な手続きのもとに刑事裁判を受ける権利を侵害された」などと訴えている。

県警監察課は「今後、弁護士と対応を検討したい」としている。

事故を巡って小城署は、運転していた職員が事前に薬を服用し、その副作用が居眠り運転につながったとみて、
自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)の疑いで昨年11月、書類送検した。
佐賀地検は起訴などの処分はまだ決めておらず、県警は職員への処分をしていない。

県はこれまで、トレーラーを所有する多久市の運送会社に損害賠償として
約520万円を支払っているが、遺族への賠償はしていない。

佐賀新聞LIVE
http://www.saga-s.co.jp/articles/-/248425