※続きです

経口補水液はスポーツドリンクと同じように塩分と糖分を含んでいるが、熱中症を防ぐために必要な成分を補充する飲み物ではなく、熱中症になってしまったときに不足している成分を補給できる、点滴のようなものなのだ。
大塚製薬は「日常生活における水・電解質補給であればスポーツドリンクでも十分ですが、軽度から中等度の脱水状態には経口補水液が適している」として、健康な時に飲んでも問題はないが、熱中症にならないように飲むのは、スポーツドリンクの方がよいということだった。

■最後にネットで話題の疑問を聞いてみた

発端となった今回のツイートの話に戻ると、"味付きの飲み物"を全面的に禁止するのは、熱中症対策に水を飲むよりも有効な飲み物まで含んでしまうことになる。
ただ、「味付きの飲み物禁止令」については、全国清涼飲料連合会に取材をする中で、いくつか興味深い話を聞くことができた。

小学校では「ペットボトルはNGで水筒でなくてはならない」といったルールがあったり、また、水やお茶以外を飲むことで給食できちんと計算されている栄養バランスが崩れる可能性があり、栄養指導の面でも「甘い飲み物禁止」ということになっているのではないか、ということだ。
さらに、砂糖の入った飲み物をこぼしてしまうと、学校の芝などを傷めることも考えられている、という。

様々な要因があって、学校で"味付きの飲み物"を禁止しているということがわかったが、子どもの身を守るための熱中症対策として、飲み物も活用した方がいいレベルの記録的な暑さの現状では、特例的に検討することも必要ではないだろうか。
最後に、上記の話に出た、「水筒」についてネットで話題になっている疑問も大塚製薬の担当者に聞いてみた。

――金属製の水筒にポカリスエットを入れるのは体に悪いのでは?という話がありますが…

ポカリスエットは酸性のため、金属製の水筒の内側にキズなどがあると金属イオンが溶けだし、風味が変わってしまうことが考えられます。
症例は報告されていませんが、中毒症状を起こすことも考えられます。
持ち歩きの際はペットボトルのままをおすすめします。

※おわり〆