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2018/07/30(月) 01:39:14.70ID:CAP_USER9カンボジア総選挙 与党が圧勝の勢い
2018年7月30日 0時08分
29日に投票が行われたカンボジアの総選挙は、開票作業が続いていますが、与党・人民党は独自の集計で少なくとも全体の8割にあたる100議席を獲得したことを明らかにしました。与党が圧勝する勢いで、30年以上実権を握るフン・セン首相の強権的な体制が続く見通しです。
カンボジアの総選挙は、フン・セン首相率いる与党・人民党など合わせて20の政党が参加して29日に投票が行われ、即日開票されました。
人民党のスポークスマンはNHKの取材に対し、独自の集計で、これまでに少なくとも全体の8割にあたる100議席を獲得したことを明らかにしました。
選挙管理委員会の中間の集計では、人民党がほとんどの州で有効票の7割以上を獲得しています。
開票作業は続いていて、各政党の獲得議席数はまだ明らかになっていませんが、与党が圧勝する勢いで、これまで33年間、実権を握り続けているフン・セン首相の強権的な体制が続く見通しです。
前回の選挙で与党に肉薄した最大野党の救国党は、去年、党首が国家反逆の疑いで逮捕され、党自体も裁判所に解党を命じられて、今回の選挙には参加できませんでした。
救国党は、今回の選挙を正当なものとは言えないとして支持者に投票に行かないよう呼びかけていましたが、投票率は82.17%に上り、前回を大幅に上回ったことで、フン・セン政権は選挙の正当性も主張するものとみられます。
対応分かれた国際社会
最大野党不在となった今回の総選挙をめぐって、国際社会の対応は分かれました。
アメリカやEU=ヨーロッパ連合は、最大野党・救国党のケム・ソカ党首の逮捕やその後の救国党の解党について「民主主義の後退だ」などと厳しく非難してきました。そして、それまで行っていたカンボジアへの選挙支援を打ち切ったほか、アメリカ政府はさらにフン・セン政権の関係者を対象にアメリカへの入国を制限しました。今回の選挙についても「最大野党不在の選挙は正当性がない」としています。
これに対して、巨額の経済支援を通じてカンボジアとの関係を急速に深めている中国は「最大野党への一連の対応は法にのっとったもので、なにも問題はない」として、フン・セン政権への一貫した支持を表明しています。今回も選挙監視団を派遣するなど支援を続けていて、選挙の正当性を訴えるフン・セン政権の大きな後ろ盾となっています。
一方、微妙な立場に立たされているのが日本です。1992年、PKO=国連の平和維持活動に初めて自衛隊を派遣した日本は、その後も一貫してカンボジアの国づくりと民主化を支援してきました。最大野党の解党については懸念を伝え、与野党の対話を促すなど事態の改善を求めつつも、欧米とは一線を画して選挙への支援は続けてきました。
こうした日本の姿勢に対しては、海外に逃れた最大野党・救国党の関係者から「長年の支援国である日本にこそカンボジア政府への支援を停止し、民主主義を取り戻すよう促してほしい」などとして抗議デモまで起きていました。今回の選挙結果を国際社会がどのように受け止めるのか注目されます。